Vibe Coding 2.0:会社全体がAIでコードを書く時代、誰が権限を握るのか

Vibe Coding 2.0:会社全体がAIでコードを書く時代、誰が権限を握るのか

Vibe Coding 2.0:会社全体がAIでコードを書く時代、誰が権限を握るのか

一年前、vibe coding(AIに話しかけてコードを書いてもらう、プログラミング知識不要の手法)は、まだ個人が趣味で小さなアプリを作る程度のものでした。今では会社全体がこれを行おうとしています。何十ものチームが毎週何百もの社内アプリを一緒に作っています。本当の問題は、誰がそれらのアプリを管理し、実際の顧客データに触れた場合に誰が責任を負うのかということです。

これはWes Roth氏のチャンネルで公開された最新動画のテーマです。彼はSuperblocksというプラットフォームを使い、カスタマーサポート用のCRMをゼロから構築し、こう問いかけます。一人だけでなくチーム全体でvibe codingを行う場合、権限管理やセキュリティチェック、そして会社が自社のシステムを把握し続けられるかどうかについて、何を変える必要があるのかと。

本当の問題:誰でもアプリが作れるのに、IT部門は何も把握していない

Superblocks自身の説明によれば、企業向けvibe codingは新しい形のシャドーITになりつつあります。業務部門は実際の本番データの上に直接アプリケーションを構築している一方で、IT部門はどのアプリが存在するのか、誰が作ったのか、どのデータに触れているのかをほとんど把握できていません。一人が自分のために小さなアプリを作る程度ならリスクは小さいですが、技術に詳しくない何十人もの従業員が毎週何百ものアプリを作るようになると、書き方の悪いAIコード一つ、漏洩した秘密鍵一つ、誤って付与された権限一つが、実際の被害につながる可能性があります。

解決策:AIにコードは書かせるが、ルールは会社が決める

従業員がAIでコードを書くことを禁止するのは現実的に難しいため、Superblocks 2.0と3.0はvibe codingのスピードを保ちながら、その背後にIT管理の層を追加するという方向を選びました。

  • AIは許可された範囲でしか動かない。 SuperblocksのAIアシスタントClarkは、そのユーザーが既にアクセスを許可されている範囲を超えるクエリや操作を生成しません。新入社員が自分に渡された鍵で開けられるドアしか開けられないのと同じ仕組みです。
  • すべての操作が記録される。 誰がどのアプリを作り、何を変更し、どのデータに触れたかがすべて記録され、ブラックボックスの中に消えることなく後から確認できます。
  • データとAIは会社自身の環境内にとどまる。 プライベートクラウド(AWS、Azure、GCP)での展開により、会社のデータは外部サービスに送られることなく、既存のセキュリティおよび暗号化ルールに従い続けます。
  • 仮想セキュリティチームが本番公開前にコードを審査する。 複数のAIエージェントの集団が、秘密鍵の漏洩やSQLインジェクションといったよくある問題を自動的にスキャンしてから、アプリの本番投入を許可します。
  • オープンソースライブラリも管理される。 AIが任意の公開パッケージを自由に取り込めるのではなく、承認済みの社内パッケージレジストリにのみ接続するため、悪意のあるコードが紛れ込むリスクを減らします。

具体例として挙げられているのがVirgin Voyagesです。技術に詳しくないチームが複数の社内アプリケーションを構築し、専任のフロントエンドエンジニアチームなしで複数の部門で実際に運用されている一方、IT部門は完全な可視性と管理権限を保持しています。

これがあなたにとって意味すること

もしあなたが今も一人でvibe codingをしているなら、この話は直接的には大きく関係しないかもしれません。しかし、これは業界が向かっている方向を示しています。vibe codingはもはや個人の小技ではなく、企業の実際の運営方法になりつつあり、最も難しいのはAIにコードを書かせることではなく、そのコードで誰が何をできるかを管理することなのです。

もしあなたの会社が従業員にAIで社内アプリを作らせることを検討しているなら、まず確認すべき3つの問いがあります。AIの操作ログを誰が見られるのか、AIが処理するデータが会社自身のシステムの外に出ることはないか、そして実際のデータに触れる前に誰がコードを審査するのか、です。これは、より多くの大企業が従業員それぞれが個別にAIとチャットするのではなく、協調して動くAIエージェントのチーム全体を構築することを選んでいる理由であり、AIが実際のコードを編集する前に権限を確認することが任意ではなく必須のステップになりつつある理由でもあります。

この用語を初めて聞いた方は、基礎ガイドvibe codingとは何かが、企業での応用に入る前に基本を説明してくれます。また、一人の開発者がこの手法をどこまで突き詰められるか気になる方には、Claude Opus 5.5を使ってAdobe製品一式の無料代替品をvibe codingで作り上げた開発者の話が印象的な例になるでしょう。

知っておくべき限界

これらの数値や機能は、第三者による独立した評価ではなく、Superblocks自身の発表に基づいています。権限管理の層があるツールだからといって、ミスが起きないわけではありません。従業員はAIが誤ったコードを書いたり、要求を誤解したりする可能性があることを理解しておく必要があり、会社は重要なアプリケーションを実際に使い始める前に、人間によるレビューの工程を今も必要としています。

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