

Claude Code用プラグインSuperpowers、開発スタイルを一新する
Claude Code用プラグインSuperpowers、開発スタイルを一新する
Claude Codeがデフォルトでは「はいはい何でもやります」タイプのAIだと感じたことはありませんか。「X関数を書いて」と入力すれば、背景を確認することも、テストすることも、検証することもなく、すぐにコードを書き始めてしまいます。Jesse Vincent(@obra)氏が開発し、Anthropicのマーケットプレイスに登場したプラグインSuperpowersは、AIコーディングエージェントの仕事の進め方を根本から覆します。
Superpowersとは何か
Superpowersは、Claude Code、Codex、Gemini CLI、Cursor、OpenCode、Factory Droidといったツール向けに開発プロセスを標準化するソフトウェア開発方法論そのものです。Jesse氏の哲学はこうです。「エージェントが何かを構築しようとしていると気づいた瞬間、すぐにコードを書き始めるのではなく、一歩下がって、本当は何を実現したいのかを尋ねるべきだ」。
行き当たりばったりの「バイブコーディング」が粗悪なコードを生むのに対し、Superpowersはブレインストーミング→計画→TDD→サブエージェントによる実行→検証→完了というプロセスを強制します。リポジトリはサードパーティ依存ゼロ、MITライセンスで、Anthropicの公式マーケットプレイスにすでに掲載されています。
30秒でClaude Codeにインストールする
# 方法1: Anthropic公式マーケットプレイス
/plugin install superpowers@claude-plugins-official
# 方法2: Superpowersマーケットプレイス(関連プラグインも含む)
/plugin marketplace add obra/superpowers-marketplace
/plugin install superpowers@superpowers-marketplace
Codex CLIの場合は/pluginsを実行して「superpowers」を検索します。Factory Droidの場合はdroid plugin marketplace addとdroid plugin installを使います。一度インストールすれば、どのプロジェクトでも使えます。
14の中核スキル
SuperpowersはSKILL.md形式の14個のスキルをインストールし、それぞれにいつ自動で発動するかを定義するフロントマターが付いています。特に重要なものは以下のとおりです。
- using-superpowers: すべての会話をブートストラップするスキルで、起動時・クリア時・コンパクト時に実行される
SessionStartフックを持つ。 - brainstorming: クリエイティブなタスクに入る前に、要件を明確にするようエージェントに問いかけさせる。
- test-driven-development: コードを一行でも書く前に発動する。
- subagent-driven-development: 独立したサブエージェントを生成し、メインセッションとコンテキストが混ざらないようにする。
- systematic-debugging: バグやテスト失敗に遭遇したとき、当て推量をさせない。
- verification-before-completion: 「完了した」と主張する前に、必ず検証を実行し出力結果を貼り付けさせる。
- using-git-worktreesとfinishing-a-development-branch: worktreeを自動作成し、マージ、PR作成、クリーンアップについて確認を求める。
- requesting-code-reviewとreceiving-code-review: 形だけの相槌を許さない、規律あるレビューを行う。
核となるルールはこうです。「あるスキルが適用される可能性が1%でもあるなら、そのスキルは必ず呼び出さなければならない」。
TDDの鉄則
失敗するテストを先に書かない限り、本番コードは一切書かない。 「テストが失敗するところを見ていなければ、それが正しいものをテストしているかどうかは分からない」
もしテストより先にコードを書いてしまったら、それは消して最初からやり直します。「今回だけは例外」は認められません。
通常のClaude CodeとSuperpowersの比較
| 通常のClaude Code | Superpowers導入後 |
|---|---|
| 要求されたらすぐにコードを生成する | まずブレインストーミングから始める |
| テストがあるかどうかは不確か | テスト失敗→コードでパス→リファクタリング(TDD) |
| メインエージェント1体でコンテキストが長くなり、ずれが生じる | 独立したタスクごとにサブエージェントを使う |
| 「完了」と言っても実は間違っていることがある | 検証と出力結果の提示が必須 |
| レビュープロセスがない | 標準化されたレビュースキルがある |
| worktreeは手動で作成 | git worktreeを自動作成 |
結果として、Claudeは何時間も自律的に作業しても計画から逸れにくくなり、リグレッションバグも減り、5〜10人規模のチームでも大きなタスクをエージェントに任せて安心して眠れるようになります。
チームへの導入ポイント
導入時に押さえておきたい3つのポイントです。
- 重要なプロジェクトを任せる前に、スラッシュコマンドとスキルに慣れるための1日分の時間を確保しましょう。
using-superpowersを読み、発動の仕組みを理解しておくことが大切です。 - ユーザーの指示が常に最優先です。「このタスクではTDDを使わないで」と伝えれば、エージェントはその指示に従います。スキルはあくまでデフォルトのシステムプロンプトを上書きするものにすぎません。
- カスタマイズが可能です。
writing-skillsスキルの作法に従って、自社固有のスキル(例えば「deploying-to-our-k8s」など)を自作し、独自のプラグインとしてパッケージ化できます。
興味深い事実として、作者自身がこのリポジトリのPR却下率が94%に達していることを認めています。これはエージェントが粗悪なコードを送りつけてくるためで、エージェントにコントリビューションガイドを読ませる教育がまだ必要であることを示しています。しかし核心となる考え方は変わりません。プロセスさえきちんと強制すれば、エージェントは自分で仕様を読み取って行動できるということです。
リポジトリ: github.com/obra/superpowers。作者: Jesse Vincent(@obra)。





